豊岡市は、カバンの⽣産量が⽇本⼀であることで有名です。
豊岡市とカバンの関係は⾮常に古く、「古事記」の中に、豊岡市のある但⾺地⽅を拓いた天⽇槍命が、柳編みの技術を伝えたとされています。
豊岡市とカバンの関係のルーツは、この柳を使って作られたカゴだと⾔われています。
このカゴを作る技術がやがて、柳を使ったカバン「柳こおり」の⽣産へつながり、この柳こおりは豊岡から全国へ出荷され、全国的に名声を築きました。

その後、明治時代にはパリ万国博覧会において豊岡産の柳製品が銀賞を受賞、
1936年に開催されたベルリンオリンピックで選⼿団の使⽤するカバンに豊岡のファイバーカバンが採⽤されるなどして、
豊岡産のカバンは全国的に有名になりました。
1953年には、従来のスーツケースを改良し、形崩れを防⽌しながらも軽いカバンが誕⽣、他商品を圧倒するヒットとなり、
カバン産業が豊岡市の地場産業として確⽴されていきました。

1000年以上の伝統に裏付けされた、確かな技術によって⽣み出される豊岡産のカバンは、
⽇本中でも⾼信頼の証として⼈気を博しており、
⽇本の4⼤カバン産地として、東京、名古屋、⼤阪という⼤都市の中に豊岡市が⼊っています。
ピーク時には全国の80％の⽣産⾼を占めるなど、⽇本産のカバンに⽋かすことのできない産地となっています。